○○○○○○○○○○○○○○○○○○−○○−○−パンチ工業では、プレス金型用部品へのコーティング処理として、物理蒸着法(PVD)によるTiCN(炭窒化チタン)、TiN(窒化チタン)、CrN(窒化クロム)、DLC(Diamond Like Carbon)、CMTi複合多層膜を用意しております。物理蒸着法(PVD)は、成膜処理温度が低く、高温焼戻しされた母材の硬さと精密に加工された形状が処理後も変化しないという特長があります。これより、μm単位の寸法精度が要求される金型用部品の寸法を損なわず、ご期待通りの効果を提供することが可能となります。 TiCN(炭窒化チタン) TiN(窒化チタン)特注対応可能なコーティング膜の種類と基本特性 物理蒸着法(PVD)による、当社が扱う膜種の基本特性、および当社が扱う主な適用材質を表1にまとめます。各膜種の特徴について Fコート(複合表面処理)色調:ダークグレー色調:ダークグレー色調:ゴールド皮膜形成法膜種膜厚【μm】膜硬度【HV】耐熱温度【℃】摩擦係数SKD11相当適用材質(粉末ハイス)超硬Fコート 複合表面処理TiCN 炭窒化チタンTiN 窒化チタンCrN 窒化クロムDLC Diamond Like Carbon物理蒸着法(PVD)複合多層膜 CMTi適用材質は、高温焼戻し材であれば上記以外の材質も対応可能です。膜硬度は膜単体の硬さです。ビッカース硬さ試験(測定荷重 50g)で製品を測定した場合、母材硬度を拾うためカッコ内の硬さが目安となります。→目安として評価が可能な膜種:TiCN(炭窒化チタン)、TiN(窒化チタン)、CrN(窒化クロム)化学蒸着法(CVD)での膜種(TiC炭化チタンなど)も対応可能ですが、成膜処理温度が高く寸法維持が難しいため、ご注文いただく場合は仕様の打合せが必要となります。詳細は右ページ下欄をご覧下さい。従来の物理蒸着法(PVD)を基に膜の密着力を向上させ、さらに耐衝撃性を改善することで、膜が本来持つ性能と耐久性を発揮できるようにした複合技術による表面処理です。表層は物理蒸着法(PVD)によるTiCNコーティング膜が処理されていますが、その前工程で母材の硬度を上げるために特殊処理を行い、さらにコーティング膜の密着力と耐久性を向上させる加工を施しています。ハイテン材やステンレス材など加工が困難な被加工材の打抜きで、高い効果を発揮します。詳細資料 P.1144TiC(炭化チタン)とTiN(窒化チタン)の良い点を複合したコーティングで、TiCの硬さとTiNの靭性という相反する特性をバランスよく持ち合わせています。特性値を決めるのは炭素と窒素の比率で、当社においてはプレス金型用部品に適した条件設定で、かなり高い応力にも耐えられる仕様となっております。プレス金型用打抜きパンチ、パイロットパンチ、冷間鍛造用パンチ&ダイにご使用いただく事で、良い効果を得ることができます。詳細資料 P.1148物理蒸着法(PVD)での一般的なコーティング。高い靭性と、TiCN(炭窒化チタン)には劣るものの高い硬度が得られます。また、摺動に対する耐久性も比較的良好です。プレス金型用部品、冷間鍛造用金型部品の広い範囲で使用可能です。表1 対応可能なコーティング膜の基本特性と適用材質2〜32700(1800)4002〜32700(1800)40024002〜3(1600)40020002〜4(1400)7002〜440002〜325000.60.60.60.53000.15800.474SKH40SKH51特注コーティング処理について
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