PRESS2012
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さ高リバ図5 バリ高さの推移とパンチ材質の関係表4 1ロットのショット数表5 稼働率とプレス加工費の差生産数 200万個生産時間167159159119119119SKD11相当SKH51SKH40SKD11相当+TiCNコーティングSKH51+TiCNコーティングSKH40+TiCNコーティング※4:比較は、SKD11相当を基準とした倍率 70%SKD11相当 70%SKH51SKH40 70%SKD11相当+TiCNコーティング100%SKH51+TiCNコーティング100%100%SKH40+TiCNコーティング●メンテナンスでの停止時間は8時間/回と想定●稼働率(%)=理論生産時間÷(理論生産時間+メンテナンス時間)●プレス加工単価は¥3,000/時間と想定材料の差が少ない初期摩耗材料の差が現れるショット数安定期基準考察バリの高さで品質を管理し、50μm(板厚の10%)までを許容範囲と仮定して考察を行った。バリ高さの推移(グラフ1、2、3)より、許容範囲の50μmを超えて60μmに達したものをNGとし、そのショット数までをメンテナンス無しで稼動できる1ロットとして考えた。これをまとめたものが表4で、コーティング処理あり・なしによって、以下のような特徴がある。 ・コーティング処理なしのパンチは、材質によるショット数の差が少ない。これは、初期摩耗の範囲でバリ高さが許容範囲を超えるためで、この範囲では材質による耐摩耗性の差が少ないためと想定する(図5)。許容範囲を超えてから安定期となり、これ以降で材質による差が現れている。 ・コーティング処理ありのパンチは、材質によるショット数の差が大きい。コーティング膜の効果でバリの発生が低くおさえられ、初期摩耗が終わった段階でもバリ高さが許容範囲内であるためと想定する。材質による耐摩耗性の差が現れる安定期で許容範囲を超えるので、その差がショット数の違いとして現れる。次に、この結果を元に連続生産したときの、パンチ種類ごとの稼働率を求めた。連続生産の数量は、100万、200万、300万個と仮定した。目安として、プレス加工費を求め、SKD11相当のパンチを基準としてコスト差を算出している(表5)。これより、1ロットあたりのショット数が多いコーティング処理をしたパンチは、メンテナンス回数を削減できるので、生産数量が増えることで大きな効果(コスト差)が得られることが解る。このコスト差は、コーティング処理にかかる費用よりも大きく、パンチ選択の目安として活用いただきたい。パンチ種類生産数 100万個プレス生産加工費時間80240,000基準240,000  080240,000  080168,000-72,0005656168,000-72,000168,000-72,00056パンチ種類稼働率ショット数生産時間(時間)比較※4(万ショット)基準1.11.24.45.25.9コスト差稼働率 27 31 3312014016015171867788966%70%70%93%93%93%プレス加工費501,000基準477,000- 24,000477,000- 24,000357,000-144,000357,000-144,000357,000-144,000コスト差稼働率65%70%70%91%91%95%生産数 300万個生産時間255239239183183175プレス加工費765,000717,000- 48,000717,000- 48,000549,000-216,000549,000-216,000525,000-240,000コスト差1151

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