PRESS2012
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0572205705705722..8...015=Wφ3.0008−表1 多く用いられるパンチの材質図3 ブランク図08※1:粉末ハイス鋼(JIS G4403.2000より)※2:超硬工具協会規格V30など プレス金型に使用される打抜きパンチの材質は、製品精度や型費用、メンテナンス費用とのバランスにより、目的に適したものが選択される。多くの場合、表1にまとめる代表的な材質が選ばれ、カタログで規格化される標準部品もこれら材質をさまざまな形状のパンチに適用している。 これに加えて近年では、製品の精密化や多様化が進み、さらなる経費の削減も求められ、その選択にはきめ細かさが要求されるようになった。その結果、コストパフォーマンスが高く、耐摩耗性が向上する「コーティング処理をしたパンチ」のニーズが増大している。当社においても、このような変化に対応して表1にあるすべての材質に対して、TiCNコーティング処理を標準化している。 しかし、きめ細かい選択によるコストメリットは、目的にあったパンチを選べなくては達成できない。これには、過去の経験や定量的な基準が必要となるため、コーティング処理をしたパンチを使ったことがないユーザーや使用頻度が少ないユーザーでは、選択に迷うこととなる。 そこで当社では、コーティング処理をしたパンチで打抜き試験を行い、耐摩耗性を比較して、パンチ選択の目安となる技術データを作成した。名 称記号又は分類合金工具鋼高速度工具鋼粉末高速度工具鋼超硬合金試験の概要専用金型を製作し、需要が多い冷間圧延鋼板(SPCC)を被加工材として、打抜き試験を行った。試験に使用するパンチは、需要の多いスチール系材質3種類に、TiCNコーティング処理あり・なしを組み合わせた計6種類とした。これらパンチは、同時に金型へ組込むことで、同じ条件で試験を行った。詳細は以下の通り。金型仕様パンチ形状パンチ材質8個取り(図1・写真1)キー溝付パンチ(図2)①SKD11相当②SKH51③SKH40④SKD11相当+TiCNコーティング⑤SKH51+TiCNコーティング⑥SKH40+TiCNコーティング⑦予備1(評価外)⑧予備2(評価外) TiCNコーティングの仕様 SKH40(64〜67HRC)冷間圧延鋼板SPCC 板厚0.5mm丸形状 φ3mm4mm図3参照7%(片側0.035mm)DOBBY30tnf SP30CS300SPMスタンピングオイル使用マコトファクス ラタックMZA65出光 メカニックオイル10混合比率 1:2200万ショット試験回数SKD11SKH51SKH40※1一般※2超微粒子FP=4.000①SKD11②SKH51③SKH40④SKD11-TiCN⑤SKH51-TiCN⑥SKH40-TiCN⑦予備1(評価外)⑧予備2(評価外)ダイ材質被加工材打抜き形状送りピッチブランク図クリアランス使用プレス機回転数潤滑1148一般的な硬さ60〜63HRC61〜64HRC64〜67HRC88〜89HRA90〜92HRA P.1146TiCNコーティングの耐摩耗性

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